昨日、関東社会人サッカー大会決勝にてEDO ALL UNITEDを2-1で破り、悲願であった関東サッカーリーグ2部への昇格が決定いたしました。クラブ創設10周年、法人化して5年目という節目の今年、4シーズン所属した東京都1部リーグを卒業し、関東リーグへの参入という大きな一歩を踏み出すことができました。

戸田和幸氏がチームを率いた2022シーズン、増嶋竜也新監督体制で挑んだ2023シーズンでは、東京都1部リーグの予選を突破し関東社会人サッカー大会のトーナメントに参戦するも、あと一歩のところで昇格を逃してきました。特に3年連続となる東京都1部への残留が決まった昨年の敗戦後は、出口の見えない暗いトンネルに紛れ込んでいるのではないかという不安、プレッシャーからくる強い絶望感に、しばらくの間苦しめられたことを今でも鮮明に覚えています。

それでもまた1年、共に戦うと決めてくれた選手や監督、現場スタッフたちと、それを支えてくださるスポンサー企業様、ファンサポーターの皆様が報われることを信じて、2024シーズンをスタートさせました。内部で大小様々な問題・課題はありましたが、リーグ戦だけでなく天皇杯予選や、滋賀での全国社会人サッカー大会で2つ上のカテゴリーのクラブや各地域リーグの王者クラブに対してもしっかりと渡り合えたことは、選手にとっても我々フロントとしても、大きな自信となっていきました。

東京都1部リーグを2位で終え、3度目の挑戦となる昇格をかけたトーナメントに戻ってくることができました。「今年も、もしダメだったら」を考えなくてはいけない立場ですし、去年の敗戦後のあまりに苦い記憶があまりに鮮明に残っていたため、恐怖心は常に付き纏っていましたが、確実に「今年のチームなら、絶対にいける」という腹の底からくる自信が、その不安をかき消していることにも気付いていました。そして一昨日のFIFTY CLUB戦、昨日のEDO戦。1年かけて増嶋監督がイメージし伝えてきたフットボールを選手たちが忠実に、むしろ期待以上にピッチで表現してくれました。

そして、昨日、ついに歓喜の瞬間を迎えました。人生のハイライトのワンシーンとして確実に食い込んでくるであろう時間でした。この数年、共に涙を呑んできた選手やスタッフの苦悩。選手たちを支える家族や親友の想い。契約満了を通告し、残りたくともチームに残れなかった過去在籍選手たちの涙。そして多くのスポンサー企業様や地域活動を共にする方々からの支援。数えきれないほどの多くのドラマが存在し、SHIBUYA CITY FCに関わる全ての人々の努力が、勝利によって報われたのです。

クラブを創設して10年。過去に在籍した選手のゴールやアシスト、スポンサーとして支援していただいたお金、声を張り上げて選手を応援してくださる方々の声援、、、その全てがこの昇格という結果に繋がっています。10年間でこのクラブに関わってくださった多くの皆様へ、心からの感謝の気持ちと敬意を持って、この喜びを分かち合いたいと思います。

挫折や絶望、プレッシャーや不安がなければ、この昇格の歓喜を味わうことができませんでした。つまりリスクを取らないとリターンはなく、予定調和な選択の先に感動や興奮は生まれません。わたしたちSHIBUYA CITY FCは、大きな目標とビジョンに対して本気で向き合い、挫折と絶望を繰り返しながらも挑戦し続け、このクラブに関わる多くの方々に感動を届けて参ります。試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、日産フィールド小机の試合会場では、多くの方々が涙を流し、抱き合い、喜んでいました。この体験を、この瞬間を、より多くの人たちに、より深く届けていくだけです。

ついに、東京1部 → 関東2部の、非常に大きく重い扉を、皆様と共にこじ開けることができました。ここから加速度的にクラブは成長し、強化され、ビジョンに対する計画がさらに進んでいきます。この街から世界で最もワクワクするフットボールクラブとなる道のりを考えると、まだ何も始まっていないと言うこともできます。ぜひ、ここからのSHIBUYA CITY FCに期待してください。私たちはこのクラブのポテンシャルに魅了され、その可能性を信じ、もっともっと勢いよく前に進んでいきます。

最後になりましたが、過去に在籍した選手・スタッフ・プロボノメンバーのみんな、パートナーやスポンサーの皆様、渋谷で様々なプロジェクトを共創させていただいている方々など、クラブに関わる皆様に今までの、日頃からのサポートや応援に、心より感謝申し上げます。そして昇格、本当におめでとうございます。ついにやりましたね。また来シーズンも一緒にやっていきましょう。

SHIBUYA CITY FC 代表取締役

小泉 翔